http://www.jsaf.or.jp/m-kyusyu/docs08/Tane08_res.html
結果は良くなかったのですがパパス(YAMAHA30S2)に秘められた性能を垣間見る事ができました。来年への反省としてレースの状況を以下に報告させていただきます。乗員は6名。片平さん(ヘルムスマン)、正さん、市来さん(バウマン)、石牟礼さん(ヘッドセイルトリマ)、佐伯さんと私(メインシートトリマ)。
①スタートの午前6時。山川港沖は佐多岬灯台では既に8メートルの西風が吹いているにもかかわらず微風そして強い向かい潮。スタート後、何度も潮に戻されながらも西、北、東へと振れる微風を有効に捕らえバウトリム・オーバーヒールによりハルの接水面積を少なくし他艇の前に出る事ができました。クルー4名は風下バウ側へ。ヘルムスマンは風上側へ。私はコックピット中央部でマストトップの風と上空雲の状況を確認しつつトリムとヒールの微調整とメイン・ジブのセールコントロールを指示しました。他艇に比べ確実に前に出ることが出来ました。結局、西風をいち早く捕らえることが出来、その後、スピネーカへ張替えました。 この時点で5番手を帆走していました。
②スピンポールがフォアステーに当たる程のポールフォワード。そして風が上がり艇速も上がりはじめました。佐多岬までは真風90degのアビーム。しかし艇速が上がり70~60degの見かけの風。ジブセイルに張り替え上りレグを見かけの風速15ノット~20ノットの強風下を風上ややスターン側に全員一列に並びブローを対処しながら6~7ノットで走らせました。ブロー中では艇は大きくヒールします。オーバーヒールをベストヘルムとして設計されているクルーザーでも設計値以上のヒールでは減速しまいます。ブローの際にはジブセールに当たる風速が上がっている為、ブローが入った際に艇を少し風上側へ向け上り角度を稼いだ方がよさそうです。本来はジブシートも合わせて引くのでしょう。ジブセイルに裏風が入らずにヒールと艇速を維持したまま艇を前に進めることができた様です。性能が全く違う先行6艇に追いつきそうな勢いでパパスは進み、後続艇は徐々に離れていきました。 この時点で6番手を帆走していました。
③佐多岬からのコンパスコースは135deg(これがミスでしたが)。みかけの風向120degあたりでのリーチングです。本来ならスピンセイルへ張替るポイントですが既に海面は既に白波。おそらく真風速で16ノット以上でしょう。安全を考え予定していた方法でジブセイルを張る準備を始めました。通常のジブシートリーダでのジブシートをリーディングする他にガンネルのツイーカの少し前辺りにリーチング用ジブシートを通せるブロックをセットしておき、このブロックにリーチング用ジブシートを通し通常位置では開いてしまうジブセイルトップのリーチを効率良く閉じハイパフォーマンス3Dカットのジブセイルをリーチング用として効率良く利用できた様です。
④佐多岬からはスターボードサイド(西側)から次々と押し寄せるうねりと同じく西からの強い風。リーチング用にセッティングしたジブセイルが効果的だった様です。後続艇が殆ど見えなくなる程、加速しました。またうねりを利用したサーフィングをいかに維持できるか。そして艇を安定して走らせ続けるか。パパスではローリングを最小限に抑えての帆走を心掛けました。その結果セイルが受ける風圧を安定させることが出来、より長い時間サーフィングを維持出来た様に感じました。ローリングはラダーワークにより抑えつつ針路を維持しました。しかし最高のパフォーマンフでの帆走を可能にしてくれたコンパスコース135degはレース後半に大きなツケとなりました。
⑤種子島手前に位置する馬毛島を南へ見る位置で佐多岬からのリーチングによる風下への帆走修正の為、風上側へ変針しました。その結果、以下GPS画面の様にアビーム方向への帆走を発端とした迷走となってしまいました。また更に強まった西風のパワーダウンの為に余儀なくされた2回のジブセイルチェンジによるタイムロス。ゴール間際での2回に及ぶジャイビングを含むコース修正もその甲斐なく大きく順位を下げてしまいました。
大きく迷走を始めた 北緯30度52分
